はじめに・ご挨拶
集合住宅住まいの皆さんは、太陽光発電なんてできないと思っていませんか? ベランダや太陽光の降り注ぐ大きな窓があれば太陽光発電はできます。 東日本大震災から10年経ちますが、災害・停電時の電力はどうしますか? このプロジェクトでは、普段は低ランニングコスト、災害・停電時は、貴重な電力を確保できる太陽光USB充電システムを構築するお手伝いをします。
従来の独立電源システムの問題点
小規模な発電システムでは、以下のようなシステムが用いられます。 消費量より発電量の方が多い場合、鉛蓄電池に充電し、逆に発電量より消費量の方が多い場合、鉛蓄電池から電力を取り出します。 このようなシステムは独立電源システムと呼ばれます(上図)。 しかし、従来の独立電源システムには、以下の問題があります。
1.鉛蓄電池のランニングコストが高い。 鉛蓄電池は数年で寿命を迎えるので、使える状態を維持するのはお金がかかります。
2.鉛蓄電池があるのでシステムが重い。 33Ahの鉛蓄電池は13kg程の重さがあります。
3.汎用のチャージコントローラを用いるので、チャージコントローラ自身の消費電流により天候不良が続いた場合、過放電の心配がある。
4.電力をUSBの5Vとして取り出すときでも、一度鉛蓄電池の12Vに変換するので、効率が悪い。
5.逆電流防止ダイオードが必要。 そのため、効率が悪い。
12Vバッテリーレス充電システムでは、上記課題を解決する効率の良い充電システムを提供します。 本システムでは、太陽電池からの発電量が減るほど、ACアダプタからの電力供給量を増やし、充電電流を十分維持し、天候に関わらず高速にUSB充電します。 12Vバッテリーは使いません。
プロダクトのご紹介
スイッチでの、ACアダプタとモバイルバッテリ間での切り替えにより、
1.太陽光パネルとACアダプタによる協調充電
2.太陽光パネルとモバイルバッテリによる協調充電
が選べます。
こだわり・特徴
通常の独立電源システムと呼ばれる小規模な太陽光発電システムでは、12Vのバッテリーを用います。 12Vのバッテリーは、通常は鉛蓄電池です。 この鉛蓄電池は重く、数年しか寿命がありません。 そのため、鉛蓄電池を使うシステムではランニングコストが高くなってしまいます。 このプロジェクトで提案するシステムは、12Vのバッテリーがなくても動作します。 そのため、非常にランニングコストが安くなります。 そして、太陽光パネルとACアダプタによる協調充電をし、高速にUSB充電します。 それ以外にも様々な工夫と最適化により、効率よく電力を使って、USB充電します。
また、このプロジェクトで提案するシステムは、商用電力がなくても太陽光パネルのみから高効率でUSB充電する、スタンドアロンモードを備えています。 昼間は、太陽光パネルとモバイルバッテリからの協調充電もできます。 夜間は、モバイルバッテリから充電できます。 そのため、停電・災害時は、貴重な電力が得られます。
技術的メリット
1.鉛蓄電池がないのでランニングコストが安い。 鉛蓄電池は数年で寿命を迎えるので、使える状態を維持するのはお金がかかります。
2.鉛蓄電池がないのでシステムが軽い。 33Ahの鉛蓄電池は13kg程の重さがあります。
3.12Vの鉛蓄電池の電圧ではなく、太陽電池の電圧から直接5Vに変換するので、太陽電池からの電力を直接利用する場合は電力効率が良い。
4.太陽電池とACアダプタからの協調充電が可能。 太陽電池からの電力が弱い場合でもACアダプタからの出力供給で補い、高速にUSB充電します。
5.スタンドアロンモードを搭載しているので、災害・停電時でも日照があればUSB給電が可能。 災害・停電時は、太陽電池とモバイルバッテリの協調充電が可能です。
6.太陽電池が1枚の場合、逆電流防止ダイオードが不要。 そのため、ダイオードによる電圧降下がなく、電力ロスが小さい。 太陽電池が発電していない場合、2つのソースを逆にして直列接続された電界効果トランジスタが逆電流をカットします。
7.100%に近い時間協調充電システムに電源を供給する工夫。 いざというときに使える。そしてUSB充電対象が1台の場合にバッテリーの電源が切れていてもバッテリーを充電させられることがあるバッテリーたたき起こし機能 (日本で特許取得。)
※太陽電池が発電した電力を好きな時に使いたい場合、モバイルバッテリーを用い、プリント基板2枚で独立電源システムを構築できます。
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